市指定有形文化財 福田家住宅

- 名称
- 福田家住宅
- よみ
- ふくだけじゅうたく
- 種別
- 市指定有形文化財 建造物
- 員数
- 1棟
- 所在地
- 大手町14-4
- 指定年月日
-
昭和56年12月25日
- 所有者
- 個人
- 文化財の概要
-
この建物は本来銀行だったが、福田家が洋服仕立業を営むために取得したといわれている。明治35年(1902)の『埼玉県営業便覧』によると、この場所は川越貯金銀行となっている。川越貯金銀行は明治31年(1898)11月に資本金3万円で設立され、大正11年(1922)7月に武州貯蓄銀行と合併するまで23年間存続した。現在の建物は、棟札などはないが、明治31年頃に建てられたと考えられる。
外観は、川越では珍しい寄棟造妻入のこぢんまりとした形式を採用し、1階両側に戸袋、2階には観音開扉の小さな窓だけという、いかにも閉鎖的な様相を呈している。また、軒部分も他の土蔵造町家のように軒蛇腹出桁造になっておらず、鉢巻の変形形式を採用している点も川越の町並みの中ではユニークな存在である。室内の間取りは、店舗と住居が一つの土蔵の中に取り込まれ、1階は店と居間の2室に台所、風呂場が付設する単純な形式である。ただし火を扱う台所と風呂場はトタン葺の別棟に配され、主屋の防火を優先した配置がなされている。2階は2室からなり、居室として用いられているが、天井は張られておらず、当初は銀行に勤務する人の居室として使用されたのであろう。
以上のように、当家は建築年代を明確に示す資料はないが、明治時代の銀行建築としての特徴を残した貴重な建築である。
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