市指定有形文化財 小林家住宅

- 名称
- 小林家住宅
- よみ
- こばやしけじゅうたく
- 種別
- 市指定有形文化財 建造物
- 員数
- 1棟
- 所在地
- 幸町2-16
- 指定年月日
-
昭和56年12月25日
- 所有者
- 個人
- 文化財の概要
-
当家は、呉服太物商を商っていた2代目小林佐平によって明治26年(1893)の大火直後に建設された町家である。棟札から、施工した大工棟梁は高柳鉄五郎である。建物の配置は、店蔵、平屋建の住居部分、庭、文庫蔵という四つの部分で構成され、店蔵の南側にサービス用の外路地をもつ。それぞれの建物には棟札が残され、店蔵は明治26年5月25日、住居部分は明治28年5月30日、文庫蔵は明治16年11月にそれぞれ上棟されている。
店蔵の外観は、切妻造桟瓦葺屋根、二重軒蛇腹、黒漆喰壁に穿たれた観音開扉の重厚な窓、そして下屋の桟瓦葺屋根に設けられた目塗台といった土蔵造町家の定型を完全に残しているが、特に鬼瓦の背後を飾る影盛に施された金具装飾は、川越の町家にはない独特の形式である。店蔵1階の間取りは、根太天井の一室空間で、床は東側の一部を除いてすべて土間敷だった。店蔵の背面には箱階段が保存され、店蔵の2階は板敷の一室だけで、天井を張らず小屋組がそのまま見える質素な居室である。店蔵から土戸の観音開扉を通り抜けていくと住居部分に導かれ、内玄関付「なかのみせ」の6畳、仏間兼居間の7畳半、そして間口1間の床の間に飾り棚を施した6畳の座敷が続く。これら3室は、豪華な部屋ではないが、金具細工や欄間装飾、建具、小窓など数寄屋風の趣きを漂わせている。
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