市指定有形文化財 牛頭天王縁起絵巻
- 名称
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牛頭天王縁起絵巻
- よみ
- ごずてんのうえんぎえまき
- 種別
- 市指定有形文化財 歴史資料
- 員数
- 1幅
- 所在地
- 郭町2-30-1(川越市立博物館)
- 指定年月日
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昭和55年2月13日
- 所有者
- 愛宕八坂神社
- 文化財の概要
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牛頭天王は出自不明の神で、釈迦が説法を行った祇園精舎の守護神や疫病除けの守護神とされている。この絵巻は、石原町1丁目の八坂神社に延享3年(1746)大沢太郎左衛門が奉納したものである。
絵巻の本文によると、八坂神社は、現京都市東区の八坂神社から祇園牛頭天王を勧請したもので、素盞嗚尊・稲田姫・八岐大蛇の三座をまつるが、本地仏として観音像が信仰されていた。また、この観音像は、秘仏であり、33年に一度の開帳と定められていたという。しかし、寛保2年(1742)8月1日夜の洪水により多数の人馬が流され、神社の縁起や旗も流失した。その翌年には疫病が蔓延し、多くの人を苦しめた。その中で病に苦しむ平七郎の父子が牛頭天王に頼って回復したことから後に、諸士・里人は、宝旗や御宮を奉納して社の復興に努め、神事に関わる道具を寄進により全て整えることができた。このことに感応して巻物が作成された旨、奉納の経緯が記されている。
本文の後に、赤間川の側にある社の景観や洪水の様子、再建された社の式典と思われる美麗な絵が添えられている。巻末には、「陽盛胤敬書」と書かれ「太陽寺印」が押されていることから、江戸時代中期の地誌『多濃武の雁』の著者である太陽寺盛胤(もりたね)がこの縁起絵巻の製作に関与したことが認められ、本文は彼の筆になるものである可能性が窺われる。
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