市指定有形文化財 郭町北野家文書
- 名称
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郭町北野家文書
- よみ
- くるわまちきたのけもんじょ
- 種別
- 市指定有形文化財 書跡・典籍・古文書
- 員数
- 253点
- 所在地
- 郭町2-30-1 川越市立博物館
- 指定年月日
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昭和50年6月9日
- 所有者
- 個人
- 文化財の概要
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北野家は代々釜屋小兵衛と称し、鍛冶町で鉄物商を営んでいた。商いに関する帳簿類はのこっていないが、3代目と5代目の相続についての史料がある。また享保元年(1716)の「月行事」2冊は享保13年まで記され、町方の諸用留としては最も古いものである。
幕末期のものとしては御用留2冊と人別改帳2冊が残存しており、江戸時代の鍛冶町を知る上で貴重なものである。
4代目小兵衛は、文政年間に鍛冶町名主となり、また頭取名主も務めた。苗字帯刀・町年寄格・高三十石扶持等の下賜状が「北野家古文書」として一巻に仕立てられている。晩年には隠居して北野操六(そうろく)と称した。和歌・狂歌を能くし、翠樹園好友(すいじゅえんこうゆう)と号した。妻の美和も共に和歌に親しみ、それは6名の子供たちにも受け継がれて、和歌や俳句にその才能を開花させた。特に長女孝は雅号のり子と称し、『明治百人一首』(石丸忠胤編)に載る歌人となり、三男常三郎は俳諧師笠島庵春友として知られる。当家には追悼和歌集や賀宴(がえん)和歌集、和歌・俳句の短冊が多数のこっており、尾高高雅(おだかたかまさ)や井上淑蔭(いのうえよしかげ)を始め多くの人々との和歌を通じた交流がうかがわれる。また親戚である冑山(かぶとやま)(現熊谷市)の根岸友山(ゆうざん)・武香(たけか)父子の書状3点も一巻となっている。
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