名称 |
旧南町保有文書 |
よみ |
きゅうみなみまちほゆうもんじょ |
種別 |
市指定有形文化財 書跡・典籍・古文書 |
員数 |
146点 |
所在地 |
団体所有 |
指定年月日 |
昭和50年6月9日 |
所有者 |
団体 |
文化財の概要 |
江戸時代城下十ヶ町の一つ南町の年行司引継文書と、それに続く明治・大正・昭和にわたる町内運営の記録文書である。 南町は現在幸町となってい る。南町では名主の他に年番で町の運営に携わる年行司がおかれていた。江戸期の史料は8点で、このうち帳簿類は明治期まで引き続き記載されている ものが多い。 「町内諸入用之控」は安政4年(1857)から明治38年(1905)までの4冊と、その後、「諸入費精算控帳」と改題した明治38年から昭和11年(1936)までの3冊がある。江戸期の町入用(町費)は、紙・筆・墨代や祭礼・火消し・自身番・溝浚(みぞさら)い・各種講中・寄合の賄い等の費用が記載されている。また、 「臨時諸入用覚帳」は、天保7年(1836)から明治33年(1900)までの3冊と、「臨時諸入費控帳」と改題した昭和38年(1963)までの1冊がある。臨時入用は、公儀役人や鷹匠(たかじょう)等の宿泊と昼休、犯罪者の継送り、寺社の出開帳等の費用が記録されている。これらの出費を、各戸へ割り付け徴収するが、戸数割や大中小の店割(たなわ)り、間口の広さに対する割合等の実態が見られる。 他に、文久3年(1863)から明治35年(1902)までの九斎市の「市掛日掛出入帳」1冊、明治3年(1870)に祭の山車の翁人形を新調した「轢人形籏之控帳」や大正7年(1918)の「轢改築工程日誌」などの祭礼関係の史料も多く、興味深い。 明治34年(1901)より「南睦会」が結成され、町の鎮守雪塚稲荷神社関係・祭り関係・消防・講・庶務・会報・貯金等の史料がのこる。他に類例を見ない貴重なものである。 |