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市指定有形文化財 幸町服部家文書

最終更新日:2023年11月30日

名称

幸町服部家文書

よみ さいわいちょうはっとりけもんじょ
種別 市指定有形文化財 書跡・典籍・古文書
員数 17通44冊
所在地 個人所有
指定年月日

昭和50年6月9日

所有者 個人
文化財の概要

 服部家は山田屋新助(屋号山新(やましん))と称し、傘・雪駄(せった)・下駄等を販売する照降商(てりふりしょう)であった。江戸時代の照降商仲間の史料がもっとも多くのこっており、たいへん貴重なものである。
 幕府は天保の改革の一つとして、天保12年(1841)に株仲間解散令を出し、江戸の十組問屋(とくみどいや)は解散を余儀なくされた。しかしこのことは、市場の混乱を招き、結局嘉永4年(1851)には、問屋仲間再興令を発令するに至った。川越においても同様に一度は解散されたのであるが、江戸十組仲間の再興にならい、嘉永7年8月、川越十組仲間が再興された。この時作成された「十組仲間連名帳」があり、末尾の連名部分はないものの十組全体の議定が記されている。照降商は十組のうち三番組に属しており、三番組だけの「仲間議定連名帳」は、天保5年(1834)から明治13年(1880)まで、11冊のこっている。そこには、仲間内の規則が記載されており、照降商の連名がある。嘉永7年の連名帳では55名が確認される。交替で年行事を務めており、その時々に作成したものがのこったと思われる。この内天保12年までのものは、解散令より前のものであり、また嘉永7年以降は、再興令以後のもので、双方が残存しているのは注目される。商品の値上げや値下げについては、天保8年(1837)から明治4年(1871)までに17冊の願書・下書・控があり、値段書では傘・下 駄・雪駄・草履(ぞうり)類数十品目の仕入れ値段、新旧値段、利幅が記され、価格の決定を藩が厳しく統制していたことがわかる。
 このほか、明治期、大正期には、水天宮御神講や善光寺年参講(ねんさんこう)、頼母子講(たのもしこう)等の講関係文書がまとまってあり、興味深い史料である。

お問い合わせ

教育委員会 教育総務部 文化財保護課 管理担当
〒350-8601 川越市元町1丁目3番地1
電話番号:049-224-6097(直通)
ファクス:049-224-5086

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