
川越城本丸御殿

川越城本丸御殿家老詰所
名称 |
川越城本丸御殿及び家老詰所 |
よみ |
かわごえじょうほんまるごてんおよびかろうつめしょ |
種別 |
県指定有形文化財・建造物 |
員数 |
2棟 |
所在地 |
郭町2-13-1 |
指定年月日 |
昭和42年3月28日 (追加指定)平成3年3月15日 |
所有者 |
川越市 |
文化財の概要 |
間口19間、奥行5間、入母屋造りで桟瓦葺、中央に2間の大唐破風と霧除けのついた玄関を配し、玄関の両側に瓦葺の櫛形塀を構えた、いかにも武家風な横長の大建築で、総建坪は165坪である。玄関は式台をもうけ、舞良戸で広間と仕切っている。広間内部は内法長押を回し棹縁天井で、奥行3間の座敷に9尺廊下が四方をとりまいている。 棟札の写によると、この建物は松平大和守斉典が城主であった嘉永元年(1848)に完成された。当時17万石という川越藩として最大の石高を領していたので、建物の各部にその時代の格式が表現されているといわれる。本来全部で16棟、建坪1,025坪の規模を持っていたが、明治維新後次第に解体され、わずかに玄関と大広間の部分だけが残ったもので、近世御殿建築として貴重な建物である。 家老詰所は、明治5年(1872)に福岡村(現ふじみ野市)の星野家に払い下げになっていたものを昭和63年度に復元移築したものである。 当初は本丸の西のはずれに土塀に囲まれて他の建物から独立して建っていたが、復元に際しては、約40m東側にずらし本丸御殿に接して建てられた。 外観は、寄棟造り桟瓦葺で、玄関大広間にくらべ床、天井等全体的に低いのが特徴である。また、1間毎に立つ5寸角の柱が城郭建築の豪壮さを示している。 間取りは、主座敷が10畳で床の間床脇付きである。それに8畳が2室続き南側に入側、縁がつながる。北側にも座敷が張り出し、縁を介し便所が2か所付く。 藩政を実質的に支えた家老の居室が残っているのは全国的に珍しく、本丸内の日常生活を知る上で貴重な建築である。 |