県指定有形文化財 白綾地松竹鶴亀宝尽模様産着

ページID1003846  更新日 2024年11月22日

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写真:白綾地松竹鶴亀宝尽模様産着 全体
産着前身全体
写真:白綾地松竹鶴亀宝尽模様産着 家紋部分
家紋部分
名称

白綾地松竹鶴亀宝尽模様産着

よみ

しろあやじまつたけつるかめたからづくしもよううぶぎ

種別
県指定有形文化財・工芸品
員数
1領
所在地
小仙波町1-20-1
指定年月日
平成30年2月27日
所有者
喜多院
文化財の概要

喜多院に伝来した、三つ葉葵の五紋付の産衣。産衣とは、乳児に着せる祝着の一種で、背には背守りが縫われている。模様は、おめでたい宝尽(簑・笠・丁子・七宝・小槌)と若松や竹で構成され、絵緯糸(模様を織り出す緯糸)が地組織から浮いて刺繍のように見え、絹の光沢が美しい上質な浮(うき)織物である。また、葵紋の下の模様には、古代中国の想像上の神山の蓬莱山(ほうらいさん】を中心に松竹や筍、鶴亀と、いずれも旺盛な生命力や長寿を象徴する吉きっ祥(きっしょう)模様が刺繍で表されている。刺繍の高度な技術も見逃せない。これらの模様と背守りには、子供の健やかな成長への願いが託されている。江戸期における浮織の産衣の類例には、江戸中期の徳川美術館所蔵《白綾地松竹に宝尽模様陣羽織》(十代将軍家治の長女千姫が着用した産衣の仕立て直し、佐倉藩堀田家伝来)などが、武家の産衣として伝えられている。本品も三つ葉葵の五紋付であること、宝尽模様の意匠、浮織物などが武家の産衣の特色を示す。着用者は、徳川将軍家ゆかりの喜多院に伝来したことや、家紋が三つ葉葵であることから、徳川家縁者である可能性が高い。幼い子が着る産衣に武家の醇じゅん雅がな風格を感じる。また、浮織物の風合いや蓬莱模様の表現が古様で、江戸前期の浮織の産衣として貴重である。身丈117.4センチ、裄37.0センチ。

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