県指定有形文化財 八坂神社社殿

- 名称
- 八坂神社社殿
- よみ
- やさかじんじゃしゃでん
- 種別
- 県指定有形文化財・建造物
- 員数
- 1棟
- 所在地
- 宮下町2-11-3
- 指定年月日
-
昭和31年11月1日
- 所有者
- 氷川神社
- 文化財の概要
- 八坂神社社殿は、当初江戸城二の丸東照宮として寛永14年(1637)に建立されたもので、明暦2年(1656)に川越城内に移築されて三芳野神社の外宮となり、さらに明治5年(1872)に川越城廃城により氷川神社境内に移されたと考えられる。社殿の外観は、本殿と拝殿が棟続きとなっており、正面間口1間背面2間側面3間の本殿と正面3間側面2間の拝殿が連続し、平面は凸字型になり、拝殿の四周には縁が回っている。屋根は銅瓦葺の入母屋造で、拝殿は平入、本殿は妻入である。柱は八角柱で組物は出三斗(でみつど)と平三斗を併用し、中備(なかぞなえ)は拝殿の正面と背面の中央間だけ蟇股を飾っている。内部は拭板敷(ぬぐいいたじき)で、拝殿は小組格天井(こぐみごうてんじょう)で、本殿は格天井だが天井板に草花の絵が描かれている。軸部・小壁・天井・建具を黒漆塗とし、虹梁・組物・蟇股・小壁・天井廻縁は極彩色仕上げである。蟇股、木鼻の形式は17世紀中期のものと考えられ、黒漆塗と極彩色仕上げの室内意匠は江戸城内の建築にふさわしい華やかさをもっている。八坂神社社殿は明暦の移築の際に規模を縮小して江戸城二の丸東照宮が移築されたものであると思われる。江戸初期の特徴を有する貴重な建築であり、さらに江戸城内の数少ない宗教建築の遺構としても価値が高い。
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