県指定有形文化財 木造薬師如来坐像

ページID1003842  更新日 2024年11月22日

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写真:木造薬師如来坐像と呼ばれる彫刻
木造薬師如来坐像
名称
木造薬師如来坐像
よみ
もくぞうやくしにょらいざぞう
種別
県指定有形文化財・彫刻
員数
1躯
所在地
古谷本郷1383
指定年月日
昭和52年3月29日
所有者
灌頂院
文化財の概要

古谷本郷地区の古仏群を代表する作品で、かや材の寄木造からなり、彫眼ちょうがん漆箔しっぱく(後補)、偏袒右肩へんたんうけんに衣をまとい、右手施無畏せむい印を結び、左手に薬壺を持つ半丈六に及ばんとする大作である。像高は137.7センチ、素朴な中にも写実味のある立体的で力強い表現方法、本体の根幹部をほぼ一材から木取りし、内刳うちぐりを施した後、頭部と背面に別材を寄せる木取り法を用いている。12世紀末葉から13世紀初頭にかけての在地系仏師の製作によるものと見てよく、形骸化した藤原彫刻から次代の生気溢れる鎌倉新様彫刻への転換をとげた先駆的な作例ということができる。地元川越はもとより、埼玉や関東の造仏史を探るうえで見逃せない作品といえよう。
なお、本像は現在灌頂院の管理になる薬師堂に安置されるが、かつては同所にあった神宮寺の本尊であったと考えられる。

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