市指定有形民俗文化財 川越唐桟小布帖
- 名称
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川越唐桟小布帖
- よみ
- かわごえとうざんこぬのちょう
- 種別
- 市指定民俗文化財 有形民俗文化財
- 員数
- 1帖
- 所在地
-
個人所有
- 指定年月日
-
昭和63年1月29日
- 所有者
- 個人
- 文化財の概要
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唐桟とは、縞(しま)織物の1つ。唐桟留(とうざんどめ)の略称で、17世紀頃から南方より舶載(はくさい))した木綿縞。南インド東岸の港町、セント・トーマスより伝えたとされ、この地名がなまって「サントメ」になったといわれる。それが、江戸後期頃には日本各地で模倣され、国産の唐桟が流行した。
なかでも開国直後の川越では、絹織物商の中島久平(なかじまきゅうへい)が舶載綿糸による唐桟の模織に着手した。地の利を活かし、江戸っ子の好む柄を織っては舟運により、「川越唐桟」のブランド力で庶民に一世風靡した。その生産は、江戸末から明治期には盛んでその後衰退し、昭和初期にはほぼ消滅した。現在では川越唐桟愛好会が設立され、川越唐桟を復活させその魅力を伝えている。
本品は、高級縞木綿の川越唐桟の裂地、54枚を集めた小布帖で、市内南町(現幸町)の呉服太物商の13代目、西村半右衛門が、代々所蔵してきた唐桟裂(きれ)を選び作成したもの。昭和21年12月の日付けと共に、岸伝平(川越郷土史家)による、川越唐桟の由来も記されている。縞織物の柄は単純だが、縞の太細に変化をつけたり、多彩な配色を組み合わせることにより、多様な表情をみせてくれる。
本品は、川越唐桟の魅力をタイムカプセルのように今に伝える貴重な資料である。
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