国指定重要文化財 宋版一切経

ページID1003821  更新日 2024年11月22日

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写真:宋版一切経と呼ばれる書跡
宋版一切経
名称

宋版一切経

よみ
そうばんいっさいきょう
種別
重要文化財 書跡・典籍・古文書
員数
4,686帖
所在地
小仙波町1-20-1
指定年月日
昭和44年6月20日
所有者
喜多院
文化財の概要

「宋版一切経」とは、それまで筆写に頼っていた経典を、中国の宋の時代に初めて印刷出版された大蔵経のことである。現在の中国でも稀にしか遺っていない。この経の一部が喜多院に蔵されている(員数4686帖)。当院ではこの一切経に関して『喜多院宋版一切経目録』なる書を、昭和44年(1969)11月3日に出版し、その解説を試みている。寺伝によると、この経がいかなる経路で我が国にもたらされたのかは不明ながらも、もとは毛利家の所蔵であったものを、毛利輝元が駿府在城の徳川家康に献上し、さらに慶長19年(1614)家康から天海のために喜多院に寄進されたものと言う。内訳は、南宋思渓版2691帖、南宋磧砂版39帖(以上宋版58パーセント)、元普寧寺版1789帖(元版38パーセント)、南宋補写本33帖、江戸補写帖本144帖(以上写本4パーセント)で、混合蔵経の趣を呈している(なお一切経の初めを構成する「大般若経」600巻は1帖も存せず)。殊に思渓版の経には「渤海蔵記」「清河」の朱印、普寧寺版には「三韓」の朱印が捺してあるところから、その伝来のさまが窺えるのであるが、それがどこで混成されたのかは不明である。日本全国でも、これら宋版の一切経を所蔵している大寺院は10数蔵しかなく、貴重な経典である。

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