国指定重要文化財 銅鐘 正安二年

- 名称
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銅鐘 正安二年
- よみ
- どうしょう しょうあんにねん
- 種別
- 重要文化財・工芸品
- 員数
- 1口
- 所在地
- 小仙波町1-20-1
- 指定年月日
- 大正2年8月20日
- 所有者
- 喜多院
- 文化財の概要
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鎌倉末期正安2年(1300)の銅鐘で、銘文に「武蔵国足立郡鳩井郷筥崎山依 悲母命奉鋳之 正安二年庚子三月十八日沙彌慶願 大工源景恒」とあることから、旧は川口市鳩ケ谷所在の筥崎(はこざき)権現社に奉納されていたことが知られる。総高114.0センチメートル、口径60.3センチメートル、やや小ぶりで細身の鐘形はいかにもこの頃の鎌倉鐘の特徴をあらわしている。大工の源景恒は、物部鋳物師とともに鎌倉時代の相模国で活躍した源姓鋳物師の一人で、飯山(厚木市)に本拠を置いていた工人である。この鐘がなぜ喜多院に伝来したかについては、『武蔵三芳野名勝図会』に「昔仙波下の深田の内より引上たり(中略)兵乱の時にこの仙波へ持来りしにや」との記載が見えることから、戦国期の合戦の際兵士の士気を高めるために鳴物として徴発されたものと考えられる。喜多院では、昔この鐘を台所に吊って山内坊舎の学僧たちへの食事の合図に使用したことから、俗に、「飯食い鐘」と呼んでいたという。現在では慈恵堂内に懸けられている。
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