国指定重要文化財 銅鐘 文応元年

- 名称
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銅鐘 文応元年
- よみ
- どうしょう ぶんおうがんねん
- 種別
- 重要文化財・工芸品
- 員数
- 1口
- 所在地
- 元町2-11-1
- 指定年月日
- 昭和3年8月17日
- 所有者
- 養寿院
- 文化財の概要
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銘文に「武蔵国河肥庄 新日吉山王宮 奉鋳椎鐘一口長三尺五寸 大檀那 平朝臣経重 大勧進阿闍梨円慶 文応元年大歳庚申十一月廿二日 鋳師丹治 久友 大江真重」とあり、文応元年(1260)の作である。河越荘は平安末期から鎌倉時代にかけて、この地方を支配した河越氏の荘園であった。後白河法皇のとき、この荘園が京都の新日吉(いまひえ)社の社領として寄進されたので、河越荘内にも新日吉社が勧請(かんじょう)された。現在の上戸日枝神社がそれで、河越館跡もほど近いところにある。大檀那の経重は河越氏の嫡流で遠江権守を名乗り、鎌倉幕府の有力御家人として『吾妻鑑』に度々名をみせる人物であり、文永9年(1272)高野山百十一町石の寄進者としても知られている。鋳師の丹治久友は鎌倉大仏の鋳造にも携わった当時一流の鋳物師で、他にも幾つかの梵鐘を鋳造している。大江真重はその脇工であろう。河越荘の名が金石文に見える最初のものだが、通例河越荘、河越氏などと書くところを、特に「肥」字が用いているのは、銅鐘の寄進に際して嘉字を宛てたものと考えられる。
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