山王久保遺跡 第6次調査

所在地
川越市大字上戸字山王久保69-2
調査原因
集合住宅建設
調査面積
220平行メートル
調査期間
平成15年3月3日から平成15年4月3日
山王久保遺跡は霞ケ関遺跡をはじめとする入間川左岸の遺跡群の一つです。近年の発掘事例から、古代入間郡衙が存在した可能性が高いと言われています。
過去に今回の調査区の近接地の発掘調査(第4次、5次調査)を実施しており古墳時代末から奈良時代初頭の溝跡から、多量の須恵器や畿内の影響を受けた暗紋土器などが出土しています。今回の調査では以下の遺構が検出されました。
- 古墳時代末から奈良時代初期(7から8世紀)の住居跡2軒(1号住居跡、2号住居跡)溝跡1条(2号溝)、井戸跡1基4、5次調査で検出された溝跡が本調査においても検出されました(2号溝)断面形は箱薬研で方向は東西です。5次調査で確認されたと同じく覆土上層に焼土を含み、遺物の多くはこの層からの出土です。1号住にも焼土が流れ込んでいることから、土器を含む焼土を、廃棄された溝、住居跡に捨てたものと思われます。1号住からは湖西産(浜名湖の西)須恵器が出土しています。2号住は屋根材と思しき炭化材が出土しました。カマドは1号溝に壊されていましたが、袖の石材が残っていました。井戸は周りに貼床状の硬化面があり、南端には土坑が付属していました。貼床の上には礫が二重に堆積しており、遺物は多く礫層からの出土で、井戸内にはほとんど検出されませんでした。
- 中世の溝跡(1号溝)
断面形は薬研状を呈し、2号住、2号溝を壊してつくられていました。

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