八幡前・若宮遺跡 第4次調査
- 遺跡名
- 八幡前・若宮遺跡
- よみがな
- はちまんまえ・わかみやいせき
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調査次
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第4次調査
- 時代
- 奈良時代
- 調査地
- 川越市大字的場
- 調査面積
- 約50平方メートル
- 期間
- 平成26年3月17日から平成26年4月16日
- 調査要因
- 宅地造成
- 調査概要
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八幡前・若宮遺跡は入間台地の東、入間川と小畔川に挟まれた支台上に位置し、標高は約27メートルである。本調査地点は入間川左岸から約250メートル北に位置する。
今回の調査では、奈良時代の住居跡1軒を検出した。覆土は粘性のやや強い褐色土が中心で、固く締まる。床面は平坦である。カマドは北西側で検出した。カマドの袖は、地山のローム層を掘り残して作っており、遺存状況は大変良い。トンネル状の煙道が、カマドから約150センチメートル離れたピット状の竪穴へ向けて掘られていた状況が観察できた。ピットは4基検出した。遺物はきわめて少なく、土師器の坏や甕の破片などごくわずかであった。
今回の調査区は遺跡の南端に位置しており、段丘下の低地にも集落が広がることが確認できた。しかしながら、周囲の試掘状況を踏まえて考えても、遺構の密度はきわめて薄く、散布する遺物は皆無である。また、カマドは長期間使われたような痕跡が見られない。北西へ約270メートル離れた第1次調査地点では、「駅長」のの墨書や木簡が出土しており、近隣に官衙が存在していた可能性が指摘されている。このことからも、八幡前・若宮遺跡で営まれた集落は、通常の集落とは性格を異にする短期的なものであった可能性が指摘できる。




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