旋毛虫(トリヒナ)とは
特徴:クマ肉の加熱不足に注意
寄生虫の一種である旋毛虫は、豚などの家畜以外に哺乳類、鳥類、爬虫類と非常に多くの動物種に寄生しています。
ヒトに致死的な食中毒を起こすことが証明されたのは19世紀半ばで、特にドイツで豚肉の非加熱調理による摂食が一般化し、これにより死亡例が頻発しました。
日本では、飼育豚での旋毛虫症発生の報告は皆無ですが、1974年以後クマ肉の刺し身などを原因とする集団発生が数例発生し、近年では2011年に茨城県で、2019年に札幌市で、いずれも加熱不十分のクマ肉のローストを原因とした事例があります。
症状
- ヒトに経口的に摂取された幼虫は、成虫となって小腸粘膜に寄生する。→吐き気、下痢、腹痛
- メスの成虫が粘膜内で4週間から6週間にわたって1000匹程度の幼虫を産む。幼虫が血流にのって全身の筋肉に到達し、筋肉内で被嚢幼虫(筋肉内でコラーゲンのカプセルを形成する幼虫)として寄生する。→筋肉痛、発熱、悪寒、浮腫、好酸球増多
- 摂食した幼虫の数で、症状の程度が決まる。無症状の場合もあるが、多数感染した場合は、感染から4週間から6週間後、呼吸麻痺を起こして死に至ることもある。
予防方法
1 加熱しましょう!
調理時に必ずしなければならないのは、十分な加熱です。寄生虫は十分に加熱すれば死滅します。
中心部までしっかり加熱しましょう(75℃1分以上が目安)。
2 器具を使い分けましょう!
肉に肉眼的異常がみられない場合にも高率に寄生虫が感染していることから、包丁やまな板などの調理器具や容器を使い分けましょう。
また、使用した調理器具等は十分洗浄しましょう。
3 生で食べない!
野生鳥獣は寄生虫や食中毒菌などを保有しており、その肉にはリスクがありますので、鮮度に関わらずジビエは決して生で食べないようにしましょう。
この情報はお役に立ちましたか?
お寄せいただいた評価はサイト運営の参考といたします。
このページに関するお問い合わせ
保健医療部 食品・環境衛生課 食品衛生担当
〒350-1104 川越市小ケ谷817番地1
電話番号:049-227-5103 ファクス番号:049-224-2261
保健医療部 食品・環境衛生課 食品衛生担当 へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。