更年期障害

ページID1017120  更新日 2025年3月31日

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更年期障害とは

更年期とは

女性の場合、閉経前後約5年ずつの10年くらいを更年期といいます。日本人の平均閉経年齢は50歳程度のため、更年期は一般的には45~55歳頃です。この時期は女性ホルモンの急激な減少やゆらぎながら低下していくため心身に影響を受けます。なお、最後の月経から1年以上月経がない状態を閉経といいます。男性の場合、男性ホルモンは加齢とともに徐々に減少するため、女性のような区切りがなく40歳以降いつでも更年期症状が発症する可能性があります。

更年期障害とは

更年期に現れる様々な症状の中で他の疾患に起因しないものを更年期症状といいます。更年期障害とは、更年期症状により日常生活に支障をきたす状態をさします。

女性特有と思われがちな更年期の症状は男性にもあります。概ね40歳以降に男性ホルモン(テストステロン)の減少により、女性更年期障害と似た症状があるといわれています。

病気ではないのに、40歳を過ぎたころからなんとなく不調が続いている方は、症状やチェックリスト(SMIスコア、AMSスコア)を参考にしてください。また、更年期症状がまだの方でも、知識をもっておくことが大切です。

参考:厚生労働省「更年期症状・障害に関する意識調査について」(令和4年3月)(別ウィンドウ

女性の更年期

症状

更年期障害の症状は、大きく3つに分けられます。

  • 血管が開いて熱を放出するときの症状

 ほてり、のぼせ、ホットフラッシュ、発汗

  • からだの症状

 めまい、動悸、胸が締め付けられる、頭痛、肩こり、腰や背中の痛み、関節の痛み、

 冷え、しびれ、疲れやすい

 ※女性ホルモンの減少により、自覚症状はありませんが骨量の減少が生じるため、骨粗しょう症に注意しましょう。

 参考:スマートライフプロジェクト【みんなで女性の健康を考えよう】特設Webコンテンツ(別ウィンドウ)新しいウィンドウで開きます
 内容 骨粗しょう症についての症状や基礎知識、予防対策を動画で紹介

  • こころの症状

 気分が落ち込む、意欲が低下する、イライラする、情緒が不安定、眠れない

参考:日本産科婦人科学会 一般の皆様へ 産科・婦人科の病気「更年期障害」(別ウィンドウ)

SМIスコア

更年期症状をチェックしてみましょう。

SMIスコア(Simplified Menopausal Index、簡略更年期指数)

SMIスコアは、更年期における女性が医療機関を受診する目安などを一定の方法で評価したものであり、スコアの高さ自体が更年期障害を示すものではありません。

それぞれの症状の程度に応じて、該当する点数を合計します。10項目の合計点で症状の程度を把握します。

:毎日のように出現 :毎週みられる :症状としては強くはないがある と考えてください。

SMIスコア
症状 なし
顔がほてる 10 6 3 0
汗をかきやすい 10 6 3 0
腰や手足が冷えやすい 14 9 5 0
息切れ、動悸がする 12 8 4 0
寝付きが悪い、または眠りが浅い 14 9 5 0
怒りやすく、すぐイライラする 12 8 4 0
くよくよしたり、憂うつになることがある 7 5 3 0
頭痛、めまい、吐き気がよくある 7 5 3 0
疲れやすい 7 4 2 0
肩こり、腰痛、手足の痛みがある 7 5 3 0

参考 SMIスコアの自己採点評価法

0〜25点 上手に更年期を過ごしています。これまでの生活様式を続けていいでしょう。

26〜50点 食事、運動に注意を払い、生活様式などにも無理をしないようにしましょう。

51〜65点 医師の診察を受け、生活指導、カウンセリング、薬物療法を受ける可能性があります。

66〜80点 半年以上長期間の計画的な治療が必要になるかもしれません。

81〜100点 各科の精密検査を受け、更年期障害のみである場合には専門医で受診を継続しましょう。

参考:小山ら 更年期婦人における漢方治療:簡略化した更年期指数による評価

 (1992:9時30分-34 産婦人科漢方研究のあゆみ)

 

 

男性の更年期

症状

男性ホルモンの減少により、以下の症状が現れます。

男性の更年期症状・障害については、病態が複雑でまだ十分に解明されていないため、症状は参考としてご確認ください。

  • からだの症状

 ほてり、のぼせ、発汗、動悸、頭痛、関節痛、冷え、疲れやすさなど

  • こころの症状

 気分の落ち込み、意欲低下、イライラ、不眠など

  • 性機能症状

 ED(勃起不全)、性欲低下など

参考:日本内分泌学会 男性更年期障害(加齢性線機能低下症、LOH症候群)(別ウィンドウ)

AMSスコア

更年期症状をチェックしてみましょう。

AMSスコア(Aging Male Symptoms rating scale、男性更年期障害質問票)

それぞれの答えに対して、症状の重さに合わせて1から5点の点数をつけます。17項目の合計点で症状の程度を把握します。

症状

な し

軽 度

中等度

重 度

極めて

重度

肉体的にも精神的にも調子が悪い 1 2 3 4 5
関節や筋肉に痛みがある(腰痛・関節痛など) 1 2 3 4 5
発汗・のぼせ 1 2 3 4 5
眠れない、眠りが浅い 1 2 3 4 5
よく眠くなるし、しばしば疲れを感じる 1 2 3 4 5
いらいらする、不機嫌になる 1 2 3 4 5
神経質になった 1 2 3 4 5
不安になりやすい 1 2 3 4 5
やる気がない、無気力、疲労感が取れない 1 2 3 4 5
筋力の低下 1 2 3 4 5
憂うつな気分、無力感 1 2 3 4 5
自分のピークは過ぎたと感じる 1 2 3 4 5
燃え尽きたと感じる、どん底の状態だと感じる 1 2 3 4 5
髭の伸びが遅くなった 1 2 3 4 5
性的能力の衰え 1 2 3 4 5
朝立ちの回数が減少した 1 2 3 4 5
性欲の低下 1 2 3 4 5

訴えの程度 17~26点:なし、27~36点:軽度、37~49点:中等度、50点以上:重度

出典:日本泌尿器科学会/日本Men’s Health医学会「LOH症候群診療ガイドライン」検討ワーキング委員会「加齢男性性腺機能低下症候群診療の手引き」

症状が悪化する前に受診しましょう

更年期と思われる症状が出たら我慢や無理をせず、病院の更年期外来や、女性は婦人科・産婦人科、男性は泌尿器科を受診しましょう。また、精神症状がつらい時は心療内科等、症状に合わせて受診しましょう。

更年期を上手く乗り切るために

日頃の生活習慣を見直す良い機会にもなるため、まずは自分の生活習慣を見つめなおしてみませんか。

  • 適度な運動

 自分の体調に合わせて、無理のない範囲でからだを動かしましょう

  • 十分な睡眠

 睡眠の質を上げるため、規則正しい生活を心がけましょう

  • 正しい食生活

 栄養バランスのよい食事を規則正しくとりましょう

  • リラックス

 趣味を充実させるなど、自分に合ったリラックス方法を見つけてみましょう

働き世代と関わる方々が知っておきたいこと

更年期障害が及ぼす影響は個人だけでなく働く職場まで及びます。 働き世代のいる職場では、更年期について基本的な情報を共有しましょう。 また、この世代に体調不良があることを周りの方が理解することも大切です。 体調が悪いときに活用できる職場の制度等を確認しましょう。

参考:厚生労働省 働く女性の心とからだの応援サイト 事業主の皆さまへ

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