第3回:株式会社協同商事(元気もりもり企業訪問記)

ページID1019445  更新日 2026年3月23日

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森田市長による企業訪問事業「元気もりもり企業訪問記」、第3回の訪問先は、株式会社協同商事です。

令和7年11月6日(木曜日)に本社と青果事業部の有機野菜加工施設を見学させていただいた後、COEDOビールの醸造所を併設したレストランであるCOEDO BREWERY THE RESTAURANT及び隣接するCOEDO KIOSKを訪問し、朝霧 重治(あさぎり しげはる)代表取締役社長をはじめ社員の方々から同社が手掛ける事業についてお話を伺ってきました。
以下、今回の訪問の詳細をご紹介します。

事業内容

世界的な評価を受けている川越発のクラフトビール「COEDOビール」を手掛けているイメージが強い同社ですが、ビール事業をはじめ様々な取り組みのはじまりは「農業」でした。
同社は、「健康の基礎となる食べ物は安全でおいしいものを」「日本の農業を少しでもよくしたい」という創業者の思いから、1982年に設立されました。以降、農産物の栽培から消費までの全ての過程を「農業の一環」と考え、有機栽培青果物栽培指導・加工・販売、物流、ビール製造、食品輸入、廃棄物リサイクル技術研究開発等、農業を出発点とする食のサイクル全てに関与する企業として多角的に事業を展開しています。

画像:農業を核とした、そだてる(cultivate)、とどける(disetribute)、つくる(process)、リサイクル(recycle)のサイクルを表した図
同社の理念である、農業を核としたサイクルを表した図
(資料提供:株式会社協同商事)

本社・有機野菜加工施設の見学

株式会社協同商事 本社

左:同社の企業ロゴの写真、写真右:本社と有機野菜加工施設の外観写真
同社の企業ロゴ(左)(資料提供:株式会社協同商事)
本社と有機野菜加工施設の外観(右)

はじめに、川越市中台南にある本社にお伺いしました。同社の事務所機能を持つ本社社屋に隣接する形で青果事業部の有機野菜加工施設が設置されています。

本社では、朝霧社長及び青果花き事業部 青果チームリーダーの神戸 和伸(かんべ かずのぶ)様が出迎えてくださりました。冒頭で森田市長から、川越まつりやかわごえ産業フェスタ等市主催事業へのご協賛をはじめとした、日頃の市政へのご貢献に対するお礼を述べた後、朝霧社長様から直接同社の事業内容に関するお話を伺いました。

朝霧社長(右奥)と神戸チームリーダー(右手前)と冒頭挨拶を述べる森田市長(左奥)の写真
朝霧社長(写真右奥)・神戸チームリーダー(右手前)と
冒頭挨拶を述べる森田市長(左奥)

同社の事業コンセプトは、「グローカル」。これは、「global(地球規模の、世界規模の)」と「local(地域的な、地元の)」を掛け合わせた造語であり、地球規模の視野を持ちながら、地域ごとの特性や文化を生かし、地域社会の持続可能性の実現をテーマに取り組む考え方を指します。
「農業は、農家だけではなく、物流や販売など、多くの人が関わっている。それぞれを分断するのではなく、ものづくり全体として考えていきたい。」と話す朝霧社長。

同社は、この「グローカル」の姿勢を中核に据えて、農業や食の分野から持続可能な社会の構築に取り組むとともに、社名にもあるように地域の農家・企業・生活者と「協同」し、新しい日本農業を切り拓いてくことを目指しています。

事業説明を行う朝霧社長の写真
朝霧社長

同社がビール事業に参入した背景の一つに、世界農業遺産に認定された「武蔵野の落ち葉堆肥農法」という「循環型農業」の考え方が地域に根付いていたことがあります。

同社は当時、農業で緑肥として利用していた麦を、単に肥料として使用するだけでなく何かに加工して付加価値を付けたいと考え、1994年に酒税法の一部改正により小規模醸造が解禁されたことを契機にビールづくりを始めました。そして1996年、落ち葉堆肥農法で栽培されたサツマイモのうち規格外で廃棄予定だったものを使用しビールの醸造に成功、初めて商品化したのが現在の主要商品である「紅赤-Beniaka-」(べにあか)の起源となるビールです。その後、「COEDO」シリーズは川越発のクラフトビールとして成長を続け、海外進出も果たし、現在は世界約30か国に輸出されています。

その他、バイオマス事業など環境保全のための取り組みや、イベント開催を通した地域振興のための取り組みなど様々なご活動についてのご説明があり、市長も同社の取り組みの幅広さに感銘を受けている様子でした。

青果事業部の有機野菜加工施設

続いて、朝霧社長・神戸チームリーダーにご案内いただき、青果事業部の有機野菜加工施設を見学しました。農産物の集出荷・加工場として、本社と同様に創業時から川越市中台南に立地しています。

農産物の冷蔵貯蔵庫の内部の写真
農産物の冷蔵貯蔵庫の内部

こちらは集荷された農産物を保管するための冷蔵貯蔵庫の一つです。

この施設には、川越はもちろん、全国各地から農産物が届けられます。生産者が大切に育てた農産物をより良い状態で消費者のもとに届けるため、ロット管理により製品追跡を効率化しながら、それぞれの特性に応じた温度・衛生管理のもと保管されます。

左:有機野菜加工施設の内部の写真、右:加工施設内でじゃがいもの小分け作業が行われている様子の写真
有機野菜加工施設の内部(左)(資料提供:株式会社協同商事)
加工施設内でじゃがいもの小分け作業が行われている様子(右)

こちらは加工作業場で、農産物の検品、計量、袋詰め作業が行われます。同社は「日本農林規格等に関する法律」(通称「JAS法」)に基づく有機農産物の小分け事業者として認証を受けています。

左:袋詰めされた有機野菜の写真、右:加工作業で使用されているコンテナの写真
袋詰めされた有機野菜(左)
加工作業で使用されているコンテナ(右)
(資料提供:株式会社協同商事)

冷蔵貯蔵庫及び作業場で農産物を取り扱う際は、なるべく段ボールではなくコンテナを使用することで廃棄物の発生抑制に努めているとのことでした。

市長も日常の買い物で見かける商品を見つけ、店頭に並ぶまでの一工程を目の当たりにして深く感心していました。

朝霧社長との対談

森田市長(左)と朝霧社長(右)の写真
森田市長(左)と朝霧社長(右)

施設見学後、朝霧社長と森田市長の対談が行われ、事業内容に関する質問のほか、市政に対する意見交換もなされました。

Q:新たな取り組みに積極的に挑戦する姿勢、とても素晴らしいです。そういったビジネスのアイディアはどのようにして生まれるのでしょうか。

A:従業員による提案です。

当社は企業理念に論語の「知・好・楽」という言葉を掲げています。似た意味の言葉に「好きこそものの上手なれ」があります。仕事をするうえで「知る」ことはもちろん重要ですが、何より「楽しむ」という感情を大切にしています。

当社の従業員は、ビール好きであったり、地域活動に関心があったりと、多様な関心分野を持っていて、一人ひとりのアプローチによって、新たなアイディアや結びつきが生まれていくのだと思います。

Q:有機栽培とSDGs(持続可能な開発目標)の関連性についてどのようにお考えですか。

A:密接に結びついています。

例えば、野菜の栽培で害虫対策に農薬を使った時、残留農薬は洗えば消費者への影響は無くなりますが、一方で虫は退治され、生物多様性が損なわれます。化学肥料も土壌中の微生物バランスを崩し、作物を傷めることがあります。有機栽培はこれらのリスクが少なく、自然由来の堆肥で栄養を補うため健全に育ち、環境負荷も小さいと考えられています。

SDGs教育の場で有機農業の取り組みをを実践事例として紹介し、子どもたちに環境問題を考えてもらうというのも、普及のための一つの方法かもしれませんね。

COEDO BREWERY THE RESTAURANT、COEDO KIOSKの見学

続いて会場を移し、朝霧社長とクラフトビール共創チームの尾﨑 真(おざき まこと)様のご案内のもと、同社が運営するCOEDO BREWERY THE RESTAURANT及び隣接するCOEDO KIOSKを見学しました。
「COEDOビール」という商品名は、海外展開を意識してローマ字表記とし、さらに、デザイン性や「Company」「Corporation」「Community」という単語を意識して「K」ではなく「C」としたそうです。「Beer Beautiful」をテーマに掲げ、ビールの美味しさ、楽しさ、素晴らしさを世界中に発信しています。

COEDO BREWRY THE RESTAURANTの外観写真
COEDO BREWERY THE RESTAURANT
(資料提供:株式会社協同商事)

訪問した両施設は、U_PLACE(脇田本町)の1階にあり、同社としては初の都市立地型醸造拠点として2020年にオープンしました。今回はビールの醸造設備を見学させていただきました。
東松山市にある醸造所では、主要商品を中心に大規模醸造が行われていますが、この醸造所では限定醸造品や試験的に醸造するような商品を小ロットで製造する環境が整備されており、従業員の皆さんにより日々丁寧に・熱意を持って管理されています。

左:左から、朝霧社長、尾﨑様、森田市長が会話をしている写真、右:ビールの醸造設備を見学する様子の写真
COEDO KIOSK前で朝霧社長と尾﨑様から説明を受ける森田市長(左)
醸造設備を見学する様子(右)

「ここでレストランと連携し、醸造所の取り組みも知ってもらえたら」と話す朝霧社長。
この醸造所併設のレストランでは、店内から醸造タンクを眺めながら新鮮なビールや料理を楽しむことができ、中には川越産の野菜や有機野菜を使用したメニューもあります。また、COEDO KIOSKでは、COEDOビールの缶・びん商品の販売はもちろん、量り売りも行っており、ビール醸造に直接携わる従業員の方と、会話を楽しむこともできます。

このように、両施設はここでしかできない体験を通じて同社の取組みを知ることができる場所であり、川越駅西口周辺の賑わい創出に貢献しています。

おわりに

今回も、有機野菜加工施設やビール醸造所など普段見ることのできない施設を見学させていただき、大変貴重な時間を過ごすことができました。お話を伺う中で、同社の核となっている「農業」への考え方を大切にしながら、常に新たな事業に取り組んでいく姿勢、そして、何より楽しむことを大切にしようとする企業風土が従業員の皆さんに浸透していることを感じ、大変感銘を受けました。
今後も新たな挑戦を続けながら地域を盛り上げてくださることでしょう!

COEDO BREWERY THE RESTAURANTの前で記念撮影を行う浅霧社長(左)と森田市長(右)
COEDO BREWERY THE RESTAURANTの前で記念撮影

ご協力を賜りました株式会社協同商事の皆様方に心より感謝申し上げます。

「元気もりもり企業訪問記」とは

「元気もりもり企業訪問記」では、日頃から市内経済に活力を与えてくれている市内企業を市長が訪問します。企業の取り組みを直接見聞きし、市政等に関する意見交換を行うことにより、本市の立地環境の現状や企業ニーズ・課題の把握に努めるとともに、行政と企業間の連携を強化し、市内経済のさらなる活性化を図ります。また、市内企業の取り組みや魅力を広く情報発信し、本市の産業振興の支援に繋げていきます。

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