小泉智英 《川越の春》
最終更新日:2015年1月3日
2004年(平成16)
紙本彩色 112.0cm×162.0cm
川越市内を流れる新河岸川。そこには春本番を迎えた桜の花が咲きほこっている。福島県石川町に生まれた小泉智英は多摩美術大学で日本画を加山又造、横山操に師事した。1969年に同大大学院を修了すると個展や各種展覧会で活躍し現在は無所属。1976年には川越に居を移し制作している。
本作品では新河岸川の両岸に川を覆うように桜が咲き、奥には堰が見え、淡い色の桜がなんとも優しく感じられる。またその桜は川面にも映り込んでいる。年月を経た桜の幹に対し、岸の緑はまだ若く、時間とともに益々色濃くなっていくのを予感させる。描かれた場所は当館から程近い場所で、実景は描かれた景色とは少し異なっている。それは堰の向きであるが、興味のある方はぜひ一度現地まで。