令和8年度「教育行政方針」
川越市教育委員会
令和8年度における本市教育委員会の教育行政の執行に当たり、主要な事業等につきまして、教育行政方針により御説明申し上げます。
令和7年度は、我が国において戦後80年という歴史の節目でございました。各種報道において、戦時下の映像や戦争を体験された方々の話、戦争に係る式典等の行事が報じられ、改めて平和の尊さを痛感したとともに、戦争の記憶を風化させてはならないと強く感じました。
しかしながら、世界では依然として戦争や紛争が続き、非常に緊迫した状況にあります。行く先不透明な社会をたくましく生き抜く上では、これからのこどもたちは国際社会の一員としての責任を自覚し、多様な他者を受け入れながら、将来にわたって平和の実現に貢献できる国家・社会の形成者として必要な資質を育んでいくことが重要になります。そして、あらゆる世代が互いに支え合い、それぞれの幸せや生きがいを感じられる平和的な共生社会の実現を目指していかなければなりません。そのために、人々が夢や希望に向かって未来を切り拓き、自分の強みや可能性を引き出すことに焦点を当てた学校教育や社会教育に係る施策を、引き続き推進していかなければならないと強く感じているところでございます。
さて、本市教育委員会では、令和7年度をもって終了する第三次川越市教育振興基本計画を基に、「生きる力を育み未来を拓く川越市の教育」の実現に向けて、様々な施策を推進してまいりました。考え方や生き方が多様化し、ますます予測困難で変化が激しい現代社会においては、長い人生を豊かで幸せなものにするために、様々な人々と関わり合い、共生していきながら、主体的に学び続けていくことが極めて重要です。このような認識から、第三次計画までに育んできた主体的・能動的に未来を拓いていくための「生きる力」に加えて、多様な他者と対話を通して関わり合い、「ともに」学び、理解し合うことが必要と捉え、令和8年度から開始となる第四次川越市教育振興基本計画では、基本理念を「ともに学び続ける力で未来を拓く川越市の教育」と定めました。また、この基本理念の実現に向けては、「夢や志をもち、自ら学び考え、他者と学びあい成長できるこどもの育成」、「より快適で、質の高い学びを支える教育環境の整備・充実」、「郷土に誇りと愛着をもち、誰もが生きがいや幸せを感じ、豊かな人生を送れる社会の実現」という3つの目標を掲げております。今後5年間、この目標に沿って、教育をめぐる様々な課題に対する各教育施策にしっかりと取り組んでまいります。
第四次計画の基本理念にも挙げたように、私は、これからの教育に求められるのは、「ともに学び、未来を創っていく」という考え方を、日々の学びの中に生かすことであると強く感じております。こどもたちが自ら考え、人々が互いに支え合いながら、よりよい社会をつくり出していく力を育む。そのためには、教育行政が地域社会と手を携え、持続的に挑戦し続けることが大切です。
令和8年度から新たな計画のもと、家庭・地域・学校が一体となって学びの力を育み、川越をより良くしていけるように、教育委員会と市長部局が連携しながら、引き続き、教育行政を総合的かつ計画的に推進してまいります。
それでは、令和8年度の教育行政の主要な事業等の概要につきまして、第四次川越市教育振興基本計画の施策に沿って、御説明申し上げます。
まず、施策1「確かな学力の育成」でございます。
学校は、全てのこどもが将来自立して社会で生き、豊かな人生を送ることができるよう、その基礎となる力を培う場でございます。知識、技能はもとより、学ぶ意欲や自ら課題を見つけ解決する力である確かな学力の育成は、一人ひとりの成長やつまずきを把握し、興味や関心、意欲などを踏まえたきめ細かな指導・支援を行うことが重要であり、教育委員会と学校が協働することで、教員一人ひとりの指導力向上と、学校の教育力向上を柱として進めているところでございます。
令和8年度で7年目を迎える「川越市小・中学生学力向上プラン」は、本市が目指す授業の基本形である「川越授業スタンダード」を中心に据え、授業改善の具体的な在り方やICT活用の必要性を示し、これまで教育委員会と学校が目標と指導方法を共有し取り組んでまいりました。これにより、令和7年度の全国及び県の学力・学習状況調査の結果から、児童生徒一人ひとりの学力の伸びや小・中学校全体の学力の伸びに一定の成果を上げていると捉えております。一方で、知識及び技能と、思考力、判断力、表現力等の資質・能力をバランスよく伸ばす取組は、引き続き必要であると考えております。児童生徒一人ひとりが、将来の夢や目標を実現できるよう、1人1台の学習者用コンピュータを効果的に活用し、「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実を図り、「主体的・対話的で深い学び」の実現による確かな学力の育成を、教育委員会と学校とが一体となって進めてまいります。
また、令和8年度は「第三次川越市学校教育情報化推進計画」の計画期間初年度であることから、今後の本市において整備すべきデジタル環境を見据え、計画的に事業を実施してまいります。
具体的には、令和8年度は現行の学習者用コンピュータ全台の更新を行い、新たな学習環境を整えてまいります。加えて、学習者用コンピュータ上で児童生徒が活用するデジタルドリルを並行して導入することで学習者用コンピュータのさらなる活用を通した学力向上を図ってまいります。
また、中学校において、紙媒体で行われたテストをコンピュータに取り込み採点するシステムを導入し、定期テスト等の採点業務の効率化を図り、教員が生徒と向き合う時間の確保につなげてまいります。
さらに、埼玉県が進める校務支援システムの県内共同調達のスケジュールを見据え、クラウドサービスに安全に接続するためのセキュリティシステムを整備してまいります。
外国語教育につきましては、児童生徒が日本や外国の文化を理解し、グローバルな視野で活躍するための資質・能力を身に付けられるよう、引き続きグローバル化に対応する教育を推進してまいります。今後も、英語指導助手を計画的に配置し、児童生徒が生きた英語に触れる機会を充実させてまいります。また、英語を学ぶ動機付けを高める機会を授業内外で充実させる観点から、川越市イングリッシュキャンプ、オンラインでの英語指導助手との会話活動や国際交流体験等も実施してまいります。さらに、英語の教科書を1年間に4~5回繰り返し、「聞くこと」「読むこと」「話すこと」「書くこと」の技能をバランスよく育成する指導法である「5ラウンドシステム」に係るモデル校等での研究を引き続き実施し、研究の成果や教材、指導計画等の好事例を積極的に全校で共有してまいります。併せて、年間を通じた授業研究会や研修等を通して、教員の実践的な指導力を向上させ、自分の考えや思いを英語で主体的に伝えることができる生徒の育成を図ってまいります。
幼児期から児童期における一人ひとりのこどもの発達や学びにつきましては、切れ目なく接続できる教育・保育を目指すため、「川越市ときも学びのプロセス」を基盤とした各種カリキュラムを活用し、小学校と、幼稚園・保育園・認定こども園との連携をより一層充実させてまいります。
さらに、義務教育段階における学びと成長に連続性をもたせることができるよう、各学校区における地域の特色を生かし、小・中学校が共に義務教育の一環を形成する学校として連携を図りつつ、9年間を見通した一貫性のある教育課程を編成し、系統的な教育活動を推進してまいります。
続きまして、施策2「豊かな心と健やかな体の育成」でございます。
まず、児童生徒の豊かな心を育成するために、道徳教育推進教師を中心に、学校全体で道徳教育の充実を図ってまいります。そして、道徳科においては、学校全体の取組を進める中で、答えが1つではない課題に対して、児童生徒一人ひとりが自分の問題として捉え向き合えるよう、「考え、議論する道徳」の授業を、引き続き実践できるようにしてまいります。
また、児童生徒には、ふるさと川越を学びのフィールドとして、小・中学校9年間の連続性をもって探究的に学ぶことで、地域に愛着や誇りをもち、貢献しようとする心を育んでほしいと思います。そのために、ふるさと川越を心の居場所として、地域社会はもとより、国内・世界で自らの未来を切り拓ける真の人間力の育成を目指す「ふるさと学習」に引き続き取り組んでまいります。
川越市小・中学生読書推進事業である「読書紹介文コンクール」、「小江戸小・中学生ビブリオバトル」につきましては、市立図書館と学校が連携した取組を推進しているところです。これと併せて、小学校における「小江戸読書マラソン」、中学校における「小江戸中学生読書手帳」を、引き続き活用していくことにより、より多くの児童生徒の読書への興味や関心を高めることにつながるものと考えております。今後も児童生徒の読書意欲を一層喚起し、読む力・書く力の育成とともに、豊かな情操を育む読書活動を推進してまいります。
いじめ問題への対応につきましては、「川越市いじめの防止等のための基本的な方針」のさらなる徹底と、児童生徒にとって安全で安心な学校づくり・学級づくりについて、学期ごとに全学校、全学級に実施する生徒指導推進訪問を通じて、各学校への指導・助言を継続してまいります。また、SNSによるいじめを含む、より多様化・複雑化するいじめ問題への適切な対応についても、各学校が保護者、地域、関係機関等と十分に連携し、「学校いじめ防止対策委員会」が校内調査機関としての役割を果たせるよう指導・助言を続けるとともに、必要に応じて学級経営・いじめ問題アドバイザーを学校に派遣し、諸問題の早期発見・早期対応に取り組めるよう努めてまいります。そして、日常の授業の中においては、児童生徒が、「自分の大切さとともに他の人の大切さを認めること」ができる人権感覚を身に付けられるよう、いじめ防止につながる発達支持的生徒指導を推進し、児童生徒の自己有用感や自己肯定感などを育んでまいります。
児童生徒の健康の保持増進と体力向上の推進につきましては、運動の楽しさを感じることができる指導内容や協働的な学びの充実、資質・能力をバランスよく育成する指導計画など、学習指導のさらなる改善と充実を図ります。このことにより、体育の授業等を通して児童生徒の運動量を確保し、運動への関心・意欲を高められるよう工夫してまいります。さらに、スポーツのすばらしさや運動する楽しさを伝え、体力向上につなげていくために、引き続き、市内小学校で計画的に「トップアスリートふれあい事業」を実施するなどしてまいります。また、より安全で、効率的かつ質の高い水泳授業を行うため、民間にプール施設及び指導業務を委託し、可能な限り活用してまいります。
「いのちの教育」については、生きることのすばらしさや生命の尊さに気付き、自他を尊重する態度を身に付けることができるよう関係機関との連携を深め「救命教育」、「がん教育」、「性に関する指導」の充実を図ってまいります。
続きまして、施策3「自立する力の育成」でございます。
自立する力の育成に当たっては、「キャリア教育」、「主権者教育・消費者教育」、「環境教育」などにおいて、体験活動を重視した学びを充実させることが重要となっております。「主権者教育・消費者教育」においては、引き続き租税教室などを実施し、地域の方々や公的機関、事業者と連携した体験を通じた活動を推し進める中で、「租税教育」「金融教育」の一層の充実を図ってまいります。また、発達段階に応じて関係機関と連携したあらゆる教育活動を通じて、児童生徒の問題発見・解決能力及び主体的に社会の形成や課題解決に参画する力の育成に努めてまいります。
さらに、児童生徒が自分の個性を考え、働くことの意義や尊さを理解することや、正しい勤労観や職業観を身に付け、主体的な進路選択ができるよう、小中高による系統的なキャリア教育の充実を図ってまいります。
市立川越高等学校におきましては、将来の目標を見つけ、一人ひとりが希望する進路に向かうよう、確かな学力や技能等を培う実学教育を重視しております。将来に、職業を通じて社会に貢献できる人材の育成を目指し、生徒の社会的自立を促してまいります。
また、高等学校の授業料無償化につきましては、令和8年度から本格的に始まります。これにより、公立・私立を問わず安心して高校に通うことができる環境づくりが進み、生徒がより主体的に自らの進路選択ができるようになるものと考えております。生徒と保護者に寄り添って、きめ細かな進路指導・助言に努めてまいります。
続きまして、施策4「多様な教育的ニーズに対応した教育の推進」でございます。
特別支援教育の充実につきましては、新たに策定した「第二次川越市特別支援教育推進に関する計画」に基づき、全ての学びの場において、特別支援教育の視点に立った支援・指導を充実させるとともに、それぞれの学びの場をつなぎ、多様な学びの場の連続性を確保してまいります。また、児童生徒一人ひとりが自身の特性に応じて力を伸ばしていけるよう、特別支援教育の免許法認定講習を始めとする研修等を実施し、管理職も含めた全教職員の特別支援教育に係る専門性の向上に努めてまいります。
さらに、各学校の校内支援委員会や就学相談において、児童生徒やその保護者の思いを丁寧に受け止め、よりよい学びの場を選択できるようにしてまいります。その上で、児童生徒や学校の実態に応じて学級運営支援員や特別支援教育支援員を効果的に配置し、児童生徒一人ひとりの教育的ニーズに対する適切な支援を通して、共生社会の実現に向けたインクルーシブ教育システムの構築を推進してまいります。
また、心の教育や学力向上、いじめの未然防止、不登校児童生徒への対応等、多様化する学校課題の解決に向けて対応するため、引き続き、オールマイティーチャーを配置し、その配置校を拡大していくとともに、学校生活における外国人児童生徒への支援を充実させるため、語学指導補助員等の派遣を進めてまいります。
不登校児童生徒への支援につきましては、誰もが安心して学ぶことのできる環境の整備を進め、児童生徒一人ひとりの社会的自立に向けた支援の充実に努めてまいります。具体的には、各学校に設置されている校内学習室を活用し、児童生徒の状況に応じた個別最適な学びと多様な学びの場の確保を図るとともに、校内学習室の利用状況等を踏まえ、支援の必要性が高い学校を中心に支援員を配置することで、誰一人取り残されない学びの保障を推進してまいります。
また、各市立中学校に配置しているさわやか相談員を小中連携の下に校区内の小学校へ派遣し、児童生徒や保護者への相談対応等を行うことで、小中連携による切れ目ない支援の充実を図ってまいります。
さらに、スクールソーシャルワーカーにつきましては、家庭や学校、関係機関をつなぐ専門職として、福祉的支援が必要なケースへの対応を強化するとともに、教職員に対する周知や活用促進を図ってまいります。
近隣の大学と連携した学生支援員の派遣などにつきましても、地域人材の活用を進め、児童生徒の学びにつながる支援を充実させてまいります。
加えて、経済的な理由により就学が困難な児童生徒の保護者に対する就学援助につきましては、新入学児童生徒学用品費等の金額の拡充を図るとともに、制度の周知により必要な援助が行き渡るよう、引き続き取り組んでまいります。
続きまして、施策5「教育の質を高める環境の充実」でございます。
教職員の研修につきましては、「埼玉県校長及び教員としての資質向上に関する指標」を踏まえ、各教職員が各キャリアステージにおいて求められる資質を身に付けられるようにするとともに、「学び続ける教師」の育成に資する研修体制を整えてまいります。そのため、教員と管理職等が対話を行う中で必要な研修を主体的に考えていく「対話に基づく受講奨励」を推進してまいります。また、教職員の主体的な学びを支えるため、教職員のニーズに応じた研修を実施するとともに、市の重点を定め、喫緊の課題の改善や解決につながる研修を充実させてまいります。さらに、研修内容に応じて対面・集合型やオンライン研修の同時双方向型、オンデマンド型を選択して設定することや、組み合わせることにより、効果的・効率的な研修体制を整備してまいります。
教職員の働き方改革につきましては、引き続き、教職員を対象に意識調査を実施し、学校における業務の負担感等について把握するとともに、教職員とも意見交換を行いながら、一人ひとりが働きがいのある職場になるよう努めているところでございます。今後も、統合型校務支援システムを活用し、事務の効率化を図るとともに、教職員の業務を支援するスクール・サポート・スタッフを計画的に配置し、学級事務の補助や学校の環境整備等を行うことで、教職員が児童生徒への指導や教材研究等に注力できる体制を整備してまいります。
市立川越高等学校につきましては、令和8年度に創立100周年を迎えます。教育の充実を図り、市民の期待に応える魅力ある学校づくりのため、昨年の審議会答申を踏まえ、今後の学校運営の方針を策定してまいります。また、進学指導力向上のための教職員研修の充実を図り、教職員の指導力を高めてまいります。さらに、教育環境の改善のための取組として、老朽化しているトイレ設備の改修等、計画的に整備を進めてまいります。
市立特別支援学校につきましては、学校教育目標である「ひとりだちする生徒」の実現に向け、生徒一人ひとりの教育的ニーズに応じた指導・支援の充実を図るとともに、丁寧な進路指導を引き続き取り組むなど、さらに特色ある市立特別支援学校にしてまいります。また、市立唯一の特別支援学校としてセンター的機能を活用し、特別支援教育の推進に努めてまいります。
続きまして、施策6「学びを支える教育環境の整備・充実」でございます。
老朽化している小・中学校の施設・設備につきましては、引き続き大規模改造工事やトイレ改修工事とともに、重要設備の更新や特別教室への空調設備の設置などを計画的に進めてまいります。
また、新たな取組といたしましては、学校校舎における外壁の安全点検について、これまでも行っております専門業者の目視点検に加え、赤外線やドローンなどを活用した全面調査を実施いたします。さらに、学校関連施設における蛍光灯照明器具のLED改修につきましても計画的に進めていくこととするなど、教育環境の整備・充実を図ってまいります。
市立小・中学校の適正規模・適正配置等につきましては、「川越市立小中学校適正規模・適正配置審議会」からの答申を踏まえ、将来的な市立小・中学校の適正規模と適正配置を進めるための基本方針を策定してまいります。
学校給食につきましては、市立の小学校や中学校、特別支援学校の学校給食費を無償化します。また、給食の質と量を確保しつつ地場産物を積極的に使用し、食育の充実を図り、徹底した衛生管理のもと安全・安心な学校給食の提供に努めてまいります。さらに、学校給食センターの施設設備の老朽化につきましては、厨房設備の改修及び冷暖房設備の改修工事を行い、併せて必要な修繕を実施してまいります。
こどもたちの安全・安心の確保につきましては、専門家による助言を基に研究してまいりました防災教育の実践的な取組を、全市的な取組として、今後、より一層推進してまいります。
放課後児童健全育成事業である学童保育事業につきましては、保育体制の強化に必要な人員の確保を図るとともに、研修等の充実による保育の質の向上に努めてまいります。また、学童保育室における老朽化した部屋やトイレの改修、空調設備の入れ替えなどを計画的に進めるとともに、小学校の敷地内にある利点を生かして教室の利活用を図るなど、学校との連携を強化することで、入室児童数が増加する中においても、安全・安心な保育環境の整備・充実に向けて取り組んでまいります。
続きまして、施策7「家庭・地域の教育力の向上」でございます。
コミュニティ・スクールにつきましては、市立学校全校への導入が完了し、現在は学校や児童生徒、地域の課題等について熟議を重ね、地域の特色を生かした学校づくりを進めているところでございます。今後は、コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的な推進に向け、コーディネーターの配置など学校と地域が連携・協働できる仕組みづくりに取り組んでまいります。
子どもサポート事業につきましては、こどもたちの豊かな人間性や社会性などの「生きる力」を育むため、家庭・地域・学校及び社会教育施設が連携・協働し、人と人とのネットワークを構築しながら、こどもたちを地域ぐるみで育てる事業として、引き続き推進してまいります。また、放課後子供教室につきましては、地域住民等の参画を得ながら行う学習や体験・交流活動を通じ、放課後のこどもたちが地域の中で安全・安心に過ごせるよう、地域の実情に合わせて拡充に努めてまいります。
家庭教育につきましては、幼稚園・保育園や小・中学校等の保護者を対象に、こどもの成長・発達段階に応じた学習機会を提供してまいります。
中学校の部活動の在り方の変化に伴う、部活動の地域連携・地域展開につきましては、地域人材の発掘、育成による連携を広めながら、休日の部活動において、部活動指導員や部活動支援員の配置の拡充を進めてまいります。また、引き続き、市内のスポーツ、文化団体等との連携、協力体制の構築を進めるとともに、市長部局と連携しながら、休日の部活動の地域連携・地域展開を進めつつ、将来的には平日における改革の推進も踏まえ、令和8年度から実施してまいります。併せて、地域クラブ活動への移行に向けた環境整備を、本市全体で丁寧に着実に進めてまいります。
続きまして、施策8「生涯学習活動の推進」でございます。
人生100年時代をより豊かに生きていくために、一人ひとりが生涯にわたって自ら学び、その学びの成果を地域づくりにつなげることで、学びと活動の循環が図られるような各種取組を充実させてまいります。
公民館につきましては、地域の身近な学習拠点として、市民ニーズを捉えた学習の場を提供するほか、多様な学習機会の提供を通して、地域住民同士のつながりを深め、地域コミュニティの活性化を図るとともに、現代的な課題の解決に向けた取組も引き続き行ってまいります。
また、利用しやすい施設整備を図るため、重要な設備の更新を計画的に進めるとともに、必要な修繕も着実に行ってまいります。
図書館につきましては、「川越市立図書館運営方針」に基づき、市民のニーズに応えるための資料の収集や電子書籍の充実、地域資料のデジタル化等を推進してまいりました。引き続き、資料の充実を図るほか、サービスの充実にも努めてまいります。
また、こどもに本を紹介する学級訪問等のサービスや、学童保育室でのおはなし会を充実させるとともに、学校への支援・連携をさらに進め、こどもの読書への興味関心を高めてまいります。加えて、子育て家庭に絵本を通したふれあいの機会を提供するブックスタート事業を継続し、家庭での読書習慣の広がりに寄与する礎となるよう努めてまいります。
老朽化している施設設備につきましては、長寿命化を図るため、計画的に改修を進めるとともに、必要な修繕を行ってまいります。
博物館につきましては、博物館に求められる役割が多様化・高度化する中、引き続き基本的な役割・機能を果たしながら、ニーズを踏まえた運営に努めてまいります。
展示事業としましては、江戸時代の川越の人々の旅に焦点を当て、川越の地域性とその暮らしを紹介する展示を開催するなど、多くの皆様にお越しいただけるよう、充実した展示に努めてまいります。
老朽化している施設設備の整備につきましては、更新を計画的に進めるほか必要な修繕について進めてまいります。
また、令和5年度から実施してまいりました蔵造り資料館店蔵耐震化工事を完了させるとともに、その公開に向け、準備を進めてまいります。
人権教育の推進につきましては、市民一人ひとりが、身の回りにある人権課題について正しく理解し、適切に対処することができる力が磨かれていくような講座や研修会を実施してまいります。
また、人権啓発資料を作成、発信することで、身の回りにある人権課題に気付き、考えを深めようとする機会の創出に努めます。
さらには、公民館及び市立小・中学校に対しても人権教育推進事業を委嘱し、人権教育を着実に推進してまいります。
最後に、施策9「文化財の保存と活用」でございます。
本市が誇る貴重な歴史的財産である文化財を総合的かつ計画的に保存・活用するため、文化庁より認定された「川越市文化財保存活用地域計画」を、地域社会とともに着実に進めております。今後は、文化財の保存と活用に取り組む地域の民間団体の調査研究を進め、文化財保存活用支援団体への指定に向けた取組を進めてまいります。また、文化財を次世代へ継承するため、継続的に文化財調査等を実施し、文化財指定等による保護や情報発信に努めるとともに、保存・活用を支援してまいります。
国指定史跡河越館跡の整備・活用につきましては、令和7年度中に、道路の新設を含めた史跡外周整備を完了いたしました。令和6年度に策定した「史跡河越館跡保存活用計画」をもとに、市民に愛される史跡公園を目指して、「(仮称)史跡河越館跡第2期整備基本計画」の策定に向けた検討を行い、史跡見学会等を通じた情報発信に努めてまいります。
国指定史跡山王塚古墳の整備・活用につきましては、整備にあたり、史跡の保存と活用の基本方針である「(仮称)史跡山王塚古墳保存活用計画」の策定に取り組んでまいります。また、古墳の形が分かるように、除草等の環境整備を定期的に進めるとともに、広く市民に対して山王塚古墳の重要性・希少性を周知するため、史跡見学会等を実施してまいります。
さらに、本市の貴重な無形民俗文化財の後継者育成を支援するのみならず、地域の文化財に関する情報を地域の人々と共有するため、引き続き、公開講座の実施や児童生徒への出前授業など学習機会の提供を進めることで、各学校での「ふるさと学習」への協力を積極的に行い、地域の歴史や伝統文化への興味・関心を高め、未指定文化財を含めた歴史遺産を次世代に継承していけるように、文化財保護意識の醸成に努めてまいります。
以上が、令和8年度教育行政方針でございます。
令和8年度も、総合教育会議における協議や意見交換の機会などを通じて市の取組とも歩調を合わせながら、各事業を全力で推進してまいります。
事業の推進に当たり、議員各位並びに市民の皆さまの御支援と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
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