○川越市婦人保護施設の設備及び運営に関する基準を定める条例施行規則

平成二十五年三月二十七日

規則第二十三号

(趣旨)

第一条 この規則は、川越市婦人保護施設の設備及び運営に関する基準を定める条例(平成二十四年条例第三十四号。以下「条例」という。)第五条の規定に基づき、条例の施行に関し必要な事項を定めるものとする。

(基本方針)

第二条 婦人保護施設は、入所者に対し、健全な環境の下で、社会福祉事業に関する熱意及び能力を有する職員により、社会において自立した生活を送るための支援を含め、適切な処遇を行うよう努めなければならない。

(設備及び運営の向上)

第三条 婦人保護施設は、条例及びこの規則で定める基準を超えて、常に、その設備及び運営を向上させるよう努めなければならない。

(構造設備の一般原則)

第四条 婦人保護施設の配置、構造及び設備は、日照、採光、換気等入所者の保健衛生に関する事項、入所者に対する危害の防止及び防災について十分考慮されたものでなければならない。

(非常災害対策)

第五条 婦人保護施設は、消火設備その他の非常災害に際して必要な設備を設けるとともに、非常災害に関する具体的な計画を立てておかなければならない。

2 婦人保護施設は、非常災害に備えるため、定期的に避難訓練、救出訓練その他必要な訓練を行わなければならない。

(苦情への対応)

第六条 婦人保護施設は、その行った処遇に関する入所者からの苦情に迅速かつ適切に対応するために、苦情を受け付けるための窓口を設置する等必要な措置を講じなければならない。

2 婦人保護施設は、その行った処遇に関し、売春防止法(昭和三十一年法律第百十八号)第三十四条に規定する婦人相談所から指導又は助言を受けた場合には、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。

3 婦人保護施設は、社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)第八十三条に規定する運営適正化委員会が行う同法第八十五条第一項の規定による調査にできる限り協力しなければならない。

(帳簿の整備)

第七条 婦人保護施設は、設備、職員、会計及び入所者の処遇の状況に関する帳簿を整備しておかなければならない。

(設備の基準)

第八条 婦人保護施設の建物(入所者の日常生活のために使用しない附属の建物を除く。)は、耐火建築物(建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第二条第九号の二に規定する耐火建築物をいう。次項において同じ。)又は準耐火建築物(同条第九号の三に規定する準耐火建築物をいう。次項において同じ。)でなければならない。

2 前項の規定にかかわらず、市長が、火災予防、消火活動等に関し専門的知識を有する者の意見を聴いて、次の各号のいずれかの要件を満たす木造かつ平屋建ての婦人保護施設の建物であって、火災時における入所者の安全性が確保されていると認めたときは、耐火建築物又は準耐火建築物とすることを要しない。

 スプリンクラー設備の設置、天井等の内装材等への難燃性の材料の使用、調理室等火災が発生するおそれがある箇所における防火区画の設置等により、初期消火及び延焼の抑制に配慮した構造であること。

 非常警報設備の設置等による火災の早期発見及び通報の体制が整備されており、円滑な消火活動が可能なものであること。

 避難口の増設、搬送を容易に行うために十分な幅員を有する避難路の確保等により、円滑な避難が可能な構造であり、かつ、避難訓練を頻繁に実施すること、配置人員を増員すること等により、火災の際の円滑な避難が可能なものであること。

3 婦人保護施設には、条例第四条第一項の規定により設ける居室のほか、次に掲げる設備を設けなければならない。

 事務室

 相談室

 宿直室

 集会室兼談話室

 静養室

 医務室

 作業室

 食堂

 調理室

 洗面所

十一 浴室

十二 便所

十三 洗濯室

十四 消火設備その他の非常災害に際して必要な設備

4 居室及び前項各号に掲げる設備の基準は、条例第四条第二項に規定するもののほか、次のとおりとする。

 居室

 主要な出入口は、避難上有効な空地、共同廊下又は広間に直面して設けること。

 寝具を収納するための押入れその他の設備のほか、入居者ごとに身の回り品を収納することができる収納設備を設けること。ただし、寝台を設けてある場合においては、寝具を収納するための設備は、設けることを要しない。

 相談室 室内における談話の漏えいを防ぐための間仕切り等を設けること。

 医務室 入所者を診療するために必要な医薬品、衛生材料及び医療機械器具を備えること。

 食堂及び調理室 食器、調理器具等の消毒その他常に食堂及び調理室の清潔を保持するために必要な措置を講じること。

 その他の設備

 廊下、便所その他必要な場所に常夜灯を設けること。

 火気を使用する部分は、不燃材料を用いること。

(居室の入所人員)

第九条 一の居室に入所させる人員は、原則として四人以下とする。

(自立の支援等)

第十条 婦人保護施設は、入所者の自立を支援するため、入所者の就労及び生活に関する指導及び援助を行わなければならない。

2 前項の指導及び援助は、入所者の私生活を尊重して行わなければならない。

3 婦人保護施設は、入所者の起床、就寝、食事、入浴その他の日常生活に関する事項についての規程を定めなければならない。

4 婦人保護施設は、入所者の自立を促進するため、入所者ごとに自立促進計画を作成しなければならない。

(給食)

第十一条 給食は、食品の種類及び調理方法について栄養並びに入所者の身体的状況及び好を考慮したものでなければならない。

2 調理は、あらかじめ作成された献立に従って行わなければならない。

3 栄養士を置かない婦人保護施設にあっては、献立の内容、栄養価の算定及び調理の方法について保健所等の指導を受けなければならない。

(保健衛生)

第十二条 婦人保護施設は、入所者について、毎年二回以上定期に健康診断を行わなければならない。

2 婦人保護施設は、居室その他入所者が常時使用する設備について、常に清潔にしなければならない。

3 婦人保護施設は、入所者の使用する食器その他の設備及び飲用に供する水について、衛生的な管理に努め、及び衛生上必要な措置を講ずるとともに、医薬品、衛生材料及び医療機械器具の管理を適正に行わなければならない。

4 婦人保護施設は、当該婦人保護施設において感染症が発生し、又はまん延しないように必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

(給付金として支払を受けた金銭の管理)

第十三条 婦人保護施設は、当該婦人保護施設の設置者が入所者に係る給付金(婦人保護施設の設備及び運営に関する基準(平成十四年厚生労働省令第四十九号)第十四条の二に規定する厚生労働大臣が定める給付金をいう。以下この条において「給付金」という。)の支給を受けたときは、給付金として支払を受けた金銭を次に掲げるところにより管理しなければならない。

 当該入所者に係る当該金銭及びこれに準ずるもの(これらの運用により生じた収益を含む。以下この条において「入所者に係る金銭」という。)をその他の財産と区分すること。

 入所者に係る金銭を給付金の支給の趣旨に従って用いること。

 入所者に係る金銭の収支の状況を明らかにする帳簿を整備すること。

 当該入所者が退所した場合には、速やかに、入所者に係る金銭を当該入所者に取得させること。

(関係機関との連携)

第十四条 婦人保護施設は、婦人相談所、福祉事務所、都道府県警察、母子・父子福祉団体、公共職業安定所、職業訓練施設その他の関係機関及び婦人相談員、母子・父子自立支援員、民生委員、児童委員、保護司その他の関係者と密接に連携しなければならない。

(平二六規則五九・一部改正)

(電磁的記録)

第十五条 婦人保護施設は、作成、保存その他これらに類するもののうち、この規則の規定において書面(書面、書類、文書、謄本、抄本、正本、副本、複本その他文字、図形等人の知覚によって認識することができる情報が記載された紙その他の有体物をいう。以下この条において同じ。)で行うことが規定されているもの又は想定されるものについては、書面に代えて、当該書面に係る電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)により行うことができる。

(令三規則四七・追加)

この規則は、平成二十五年四月一日から施行する。

(平成二六年九月三〇日規則第五九号)

この規則は、平成二十六年十月一日から施行する。

(令和三年六月三〇日規則第四七号)

この規則は、令和三年七月一日から施行する。

川越市婦人保護施設の設備及び運営に関する基準を定める条例施行規則

平成25年3月27日 規則第23号

(令和3年7月1日施行)