更新日:2023年11月24日
名称 |
武蔵三芳野名勝図会 |
よみ |
むさしみよしのめいしょうずえ |
種別 |
市指定有形文化財 書跡・典籍・古文書 |
員数 |
3冊 |
所在地 |
郭町2-30-1(川越市立博物館) |
指定年月日 |
昭和45年1月12日 |
所有者 |
個人 |
文化財の概要 |
江戸時代、享和元年(1801)に川越鍛冶町(現幸町)の名主中島孝昌が著わした地誌『武蔵三芳野名勝図会』の浄書原本であり、俗に「中島本」と称する。 半紙本3巻3冊より成り、序は孝昌と親交のあった海保青陵が漢文で認したためている。上巻は主に川越城に因んだ記事、中巻は町中のこと、下巻は町中からその周辺に及ぶ記事となっている。 この書に先立つ地誌として、川越には『川越索麺(かわごえそうめん)』『多濃武(たのむ)の雁(かり)』が存するが、これらは武士の手に成るものであった。 ところが初めての町人の著わしたこの書は、先行2誌を取り込み、かつ神社・仏閣・古跡・伝説・行事・祭礼・旧家・孝子等の記事に、古典文学作品や当代の俳諧や狂歌などの作を大幅に盛り込んでいるため、極めて文芸色豊かなものとなっている。加えて書名が示すように図も挿入されており(春曙堂松月等の筆に成る)、往時の川越の有様が絵によっても窺える貴重な資料になっている。 この書を納めた文化元年(1804)の銘のある箱書きには「河越名勝図会」と記されているので、或いはそのように呼ばれていたこともあったのかと思われる。 |
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