川越市

肺の生活習慣病「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」について

更新日:2023年12月4日

毎年11月の第3水曜日は「世界COPDデー」です。

COPD(慢性閉塞性肺疾患)を知っていますか?

COPD患者のイラスト

聞きなれない、見なれない言葉ですが、とても恐ろしい病気です。
COPD(シーオーピーディー)はChronic Obstructive Pulmonary Diseaseの略で、「慢性閉塞性肺疾患(まんせいへいそくせいはいしっかん)」と呼ばれています。
主に長年の喫煙習慣が原因で発症し、呼吸機能が低下していく肺の病気です。以前は「慢性気管支炎」、「肺気腫」と別々に呼ばれていましたが、この2つを総称して「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」と呼ばれています。
COPDは、初期には自覚症状がほとんどない場合が多く、ゆっくりと進行して、次第に重症になっていきます。
呼吸機能の低下が進んで通常の呼吸では十分な酸素を得られなくなると(呼吸不全)、呼吸チューブとボンベの酸素吸入療法なしには、日常生活が送れなくなってしまうこともあります。

原因と症状

主な原因は喫煙習慣

COPDは別名「タバコ病」とも言われるように、最大の原因は喫煙で、患者の90パーセント以上は喫煙者です。
長年にわたる喫煙が大きく影響するという意味で、まさに「肺の生活習慣病」です。
たばこ煙などの有害物質の吸引によって、気管支の組織が炎症を起こし、たんが溜まることで空気が通りにくくなります。また、肺胞が破壊されて酸素をうまくとりこめなくなってしまいます。

こんな症状がある方は、COPDの可能性があります

COPDで苦しむ人のイラスト

  • 少しの動作でも息切れしやすい
  • 一日に何度も咳が出る
  • 黄色や粘り気のあるたんが出る
  • 呼吸をする時にゼイゼイ、ヒューヒューと変な音がする

上記の自覚症状がある方は、かかりつけ医や呼吸器科の受診をしましょう。特に喫煙歴が10年以上ある方や40代以上の方はリスクが高くなるため早めに受診しましょう。
また、COPDの診断は「スパイロメトリー検査」という、吐いた息を測定する簡単な肺機能検査で分かります。

予防と治療

COPDの90パーセントは喫煙が原因と言われているため、禁煙することが重要です。
禁煙は病気の進行を遅らせるための第一歩です。
禁煙外来では、一定の条件を満たせば健康保険が適用され治療することができます。
また、COPDは禁煙、運動療法、薬物療法、食事療法など適切な治療を行うことで、肺の機能を改善し、咳やたん、息切れなどの苦しい自覚症状を抑えることが期待できます。

川越市におけるCOPDの現状について

COPDは、川越市民の65歳以上の死因第8位(埼玉県衛生研究所データ2018年度版)となっていますが、COPDの意味を知っている人の割合は17.4パーセントにとどまっており、認知度の低い病気となっています。
また、日本では、約530万人を超える患者数がいると言われており、年々死亡者数が増えています。あまり知られていない病気であることから、適切な治療を受けているのは22万人ほどとなっています。
喫煙者はもちろん、非喫煙者の方もCOPDについてご理解いただき、家族や友人、あなたの大切な人にCOPDについてお伝えください。

COPDについてもっと詳しく知りたい方へ

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