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平成25年度「教育行政の基本方針と重点施策」

最終更新日:2015年1月3日

 川越市・川越市教育委員会

 本年第一回定例会の開会に当たり、教育行政の基本方針と重点施策につきまして御説明申し上げます。

 平成二十三年三月十一日に発生した東日本大震災から二年が経とうとしています。改めて犠牲になられた方々に対し、心より哀悼の意を表すると共に、被災地の一層の復興をお祈りいたします。未だに避難生活を余儀なくされている状況を目にする度に、教育委員会としまして、人間の存在や社会のあり方を深く考えるとともに、被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げます。

 児童生徒が安全で安心して学ぶことができ、住民の避難場所でもある学校については、平成二十四年度で全ての学校の耐震補強工事を完了することができました。教育委員会といたしましては、今後も学校と地域が協力し、地域防災体制をさらに充実させ、地震等の災害が発生した際は、学校が避難施設としての使命を果たすための備えが万全になるよう努めてまいります。

 学校教育の中でいじめが全国的な問題となり、本市においても昨年一月に発生した市内中学校生徒暴力事件により被害を受けた生徒が現在も重篤な状況にあります。一日も早い回復を心よりお祈り申し上げます。
 教育委員会といたしましても、昨年九月議会での川越市議会における「いじめの延長線上の傷害事件を教訓にいじめ再発防止を強く求める決議」を真摯に受け止め、いじめが許されない行為であること、人間は互いに尊重される大切な存在であることを学校教育の重要な柱としていじめの未然防止に今後も積極的に取り組んでまいります。

 また、学校・家庭・地域の連携をさらに進め、地域ぐるみの教育を振興し、児童生徒の「生きる力」を育む教育を推進すると共に、社会教育の充実を図るため、市民の学習環境や機会を整備し、市民の思いに応えてまいりたいと考えております。

 教育行政を取り巻く状況につきましては、国や地方自治体において教育の再生について様々な課題が検討されております。教育委員会といたしましては、これらの動向を注視しつつ、今後も、教育のあり方や課題について検討してまいります。

 川越市教育振興基本計画では、「生きる力と学びを育む川越市の教育」を基本理念とし、「次代を担いたくましく生きる児童生徒の育成」、「ふれあいと思いやりのある地域社会の実現」、「心豊かで生きがいを持てる市民社会の実現」の三つの目標を掲げております。
 川越市と川越市教育委員会では、その基本理念に沿った五つの方向性を基本方針とし、毎年度、重点施策を定め本市の教育行政を総合的かつ計画的に推進してまいります。

 それでは、平成二十五年度教育行政の重点施策について申し上げます。

 はじめに、方向性一の「生きる力を育む学校教育の推進」について申し上げます。

 一つ目の重点は、「確かな学力の育成」でございます。
 児童生徒の学力の現状と課題を把握し、「生きる力」を育みながら、引き続き全市立学校で「確かな学力」が身に付くよう取組を一層充実させてまいります。
 現在、各学校では子どもたちの心の教育・学力の向上・いじめの未然防止、少人数学級編制等、さまざまな課題があります。そこで、本市独自の少人数学級編制を含め、各学校のさまざまな課題に対応するためのオールマイティーチャー配置事業を推進してまいります。
 二つ目の重点は、「校種間連携の推進」でございます。
 学校間の円滑な交流や接続を目指し、小・中・高・特別支援学校五十六校をブロックごとに分け、異校種の教員同士が一体となって指導に取り組む校種間連携を引き続き推進してまいります。
 三つ目の重点は、「生徒指導の充実」でございます。
 教育委員会に生徒指導担当を新設するとともに、子どもたちをインターネットにおけるいじめ等から守るため、市立中高等学校を対象にネットパトロール事業を本市独自に実施するなど、学校と連携し、いじめ対策をはじめ生徒指導の充実に取り組んでまいります。
 また、いじめの未然防止にもつながる心の教育を充実させるため、道徳教育の一層の推進を図ってまいります。
 さらに、いじめや不登校で悩んでいる児童生徒を支援するために、さわやか相談員の配置や学生ボランティアの派遣、非行・問題行動に対応するために、生徒指導推進員を配置するスクールボランチ作戦事業を引き続き実施してまいります。
 四つ目の重点は、「教職員の資質向上」でございます。
 いじめ問題等、さまざまな教育課題に対応できる教職員を育成するため、教職員の経験や時代のニーズに応じた適切な研修を実施し、教職員の資質・能力の向上に努めてまいります。
 五つ目の重点は、「学校施設の整備・充実」でございます。
 学校施設は、児童生徒が安全に安心して過ごす場所であり、災害発生時には地域住民の避難所となることから、老朽化している学校施設の耐久性の向上を図るため、大規模改造工事やトイレ改修工事等計画的な整備を推進してまいります。
 また、学校における防災体制につきましても、学校防災対応マニュアルに基づき、災害時における対応を徹底してまいります。
 六つ目の重点は、「学校給食の充実」でございます。
 食材の安全を確保し、おいしい給食を安定して提供していくとともに、食育の推進を図ってまいります。
 また、新たな学校給食センターの建設をPFI事業の導入も視野に入れながら推進していくとともに、既存の施設の整備に努めてまいります。
 七つ目の重点は、「市立川越高等学校の改革・充実」でございます。
 三十五人の少人数学級の編制や地域特別選抜を引き続き実施することにより魅力ある市立高等学校づくりを推進してまいります。

 次に、方向性二の「活力ある地域を創る生涯学習の推進」について申し上げます。

 一つ目の重点は、「家庭への支援」でございます。
 安全・安心な学童保育室を目指し、責任を持った運営に努めるとともに、老朽化や狭あい化に対応した施設整備を進めてまいります。
 二つ目の重点は、「地域の教育力の向上」でございます。
 学校・家庭・地域の連携を深め、子どもたちが地域社会で健やかに育っていくため、地域ぐるみ教育のためのネットワークの整備や子どもサポート事業により家庭や地域の教育力を高めてまいります。
 三つ目の重点は、「生涯学習推進体制の確立」でございます。
 すべての市民の、自主的な学習の支援及び生涯学習の機会並びに交流の場を提供するために、西部地域振興ふれあい拠点施設(仮称)の中に、生涯学習機能を持つ施設の整備を進めます。
 四つ目の重点は、「身近な学習施設としての公民館の整備・充実」でございます。
 仮称霞ケ関西公民館及び仮称西公民館の建設事業を引き続き推進するとともに、霞ケ関北公民館、大東公民館及び南公民館の移転改築も進めてまいります。また、既存の公民館につきましても、施設の整備充実、並びに公民館運営審議会からの提言を踏まえ、新たな公民館の組織体制にも取り組んでまいります。
 五つ目の重点は、「図書館サービス網の整備・充実」でございます。
 図書館資料の充実を図るため、雑誌スポンサー制度のさらなる拡充を行ってまいります。
 六つ目の重点は、「博物館の整備・充実」でございます。
 博物館では、常設展示の見直しを進めるとともに、特別展示等の充実を図ってまいります。
 また、魅力ある講座、教室の実施など教育普及事業の充実や学校教育との連携による博物館の活用を推進してまいります。

 次に、方向性三の「歴史文化の継承と新しい市民文化の創造」について申し上げます。

 一つ目の重点は、「文化財・伝統芸能等の保存及び活用」でございます。
 明治二十七年に建てられた「時の鐘」は、貴重な市指定有形文化財です。文化庁が進める文化財耐震化の補助事業を活用して耐震診断を実施いたします。
 川越インター近くにある市指定史跡山王塚古墳は、全国的に見て数少ない上円下方墳です。その古墳の文化財的な価値を明らかにするために発掘調査を実施いたします。
 また、国指定史跡河越館跡など、市内に所在する文化財を引き続き保存、活用してまいります。
 二つ目の重点は、「川越らしい文化芸術の振興」でございます。
 市内の音楽大学によるクラシックコンサートの開催、市民と協働し、音楽コンサート、美術展など各種事業を実施します。
 また、優れた芸術を鑑賞し、市民の文化芸術活動を発表する場として、西部地域振興ふれあい拠点施設(仮称)内に、劇場型多目的ホールを整備してまいります。
 美術館では、京都国立近代美術館・東京国立近代美術館のコレクションから、岸田劉生、梅原龍三郎、佐伯祐三ら日本近代洋画の巨匠による名品展を開催いたします。

 次に、方向性四の「多文化共生と国際交流・協力の推進」について申し上げます。

 重点は、「国際感覚に優れた市民の育成」でございます。
 地域が一体となって国際化に取り組むため、担い手となる市民の育成に努めるとともに、市民団体等と連携・協力し、引き続き国際化推進体制の整備を図ってまいります。
 また、さまざまな場面で進んでいく国際化に対応するために、国際文化交流課を新たに設置し、多文化共生と国際交流の組織体制の強化を図ってまいります。

 次に、方向性五の「生涯スポーツの推進」について申し上げます。

 一つ目の重点は、「スポーツ活動の推進」でございます。
 市民が身近な地域でスポーツ活動に取り組むことができるよう、総合型地域スポーツクラブの設置を支援するとともに、生涯スポーツフェスティバル、小江戸川越マラソンなどの魅力あるスポーツ教室・大会等のさらなる充実を図ってまいります。
 二つ目の重点は、「スポーツ環境基盤整備」でございます。
 市民のニーズに対応した指導ができるよう、スポーツ指導者の養成に努めるとともに、スポーツ活動の場を確保するため、既存施設の計画的な整備・改善に取り組んでまいります。川越運動公園総合体育館につきましては、つり天井の改修工事を実施し、施設の安全性を高めてまいります。

 以上、教育行政の重点施策について申し上げました。事業の推進にあたり、市民並びに議員各位の御支援と御協力を賜わりますようお願い申し上げます。

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